色絵
酒井田柿右衛門家に残る記録から、1640年代、正保年間に色絵に成功したと言われています。
色絵の場合、高温の本焼窯で焼いた後、赤、緑、黄色などの色絵具で絵付をして、今度は赤絵窯という別の小さな窯で低音度で焼きます。なので、色絵には焼成中の失敗が少なく、窯跡での出土量も少ないのです。
染付の場合は、呉須で絵付けした上にガラス質の釉薬をかけて焼きますが、色絵の場合、ガラス質の釉薬をかけた上に色絵具で絵付けをします。赤、緑、黄、青、紫の絵具はありますが、黒の場合は呉須でまず描いた上に、紫とか緑を重ねることによって黒く発色させます。1650年代になると、金、銀が加わります。色絵具の中にはガラス質のものが含まれているので、染付の時のように釉をかけて焼くことはしません。そのため、磁器の表面を見ると、色絵の文様のところは、盛り上がっているのです。
どうして色絵の文様が剥がれているのが、もりあがっているのか、わかることができました。こうしてひとつずつ学んでいこうと思います。お付き合いいただけたら、嬉しいです。
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